今回の地震でのユーティリティ・ソリューションズの活動報告②(小丸山小学校編)です。
ここでは[自作4号機]でプール水を処理して温水シャワー、洗濯、手洗い流し、の3用途に供給しました。
前号で七尾市・中島小学校で生活用水支援を行ったことを紹介しましたが、その折、以前よりお付き合いのある非常用の組立式シャワーブースメーカーから、同市・小丸山小学校での支援の要請がありました。
小丸山小学校にはトレーラートイレや自衛隊の入浴支援も来ていません。
そこで、プールの水をろ過してシャワーに使いたいということです。
シャワーなので、お湯にする必要があります。
そのため同様に日ごろから災害支援のお付き合うがあるLPガス機器メーカーに給湯の要請をしたところ、LPガス業界のコンソーシアムとして協力してくれることになりました。
とても気持ち良かったです!
温水シャワーのみでは、さほど多くの水を使いません。避難生活の感染症防止、ストレス解消には洗濯も欠かせません。
運営の方から洗濯機の設置を相談され、2台の洗濯機へもホースを分岐して給水しました。その際、LPガス関係者がガス乾燥機を3台を提供してくれ、洗濯~乾燥までが1時間ほどで完了します。
避難所ではプライバシーの確保が課題の1つです。
洗濯ものを人目の付く体育館内で干すのは、特に女性には抵抗があるそうです。
その点、LPガス乾燥機ならば15分ほどで乾燥するので取りにくれば、人目に付きにくく、多くの人が衛生的でフワフワな洗濯ものを手にすることができます。
LPガスは国内どこにもあるので、災害時の使い勝手の良さが今回よくわかりました。
さらに水処理装置から分岐して手洗い用の流しも3口設け、自由に使っていただきました。
途中1月29日から、水道メーターを設けてろ過処理水を測定しています。
その結果、1月29日から小丸山小学校が閉鎖となった3月22までの52日間で、95.8m3(95,800リットル)を供給しました。
避難者の数を考慮すると1人当たり1日30数リットルを使っているようです。
当然水処理装置は使えばフィルターが汚れますが、1週間から10日でフィルター詰まりが発生しました。
その際は現地の方に交換作業をしてもらい、約2ヶ月、自作機ながら問題なく運転することができました。
小丸山小学校は避難所閉鎖に伴い3月22日に撤収しましたが、日ごろから連携していたLPガス機器メーカー、組立式シャワーメーカーとコラボしたことで、シャワー、洗濯、乾燥、雑用水と、かなり整った避難生活への貢献ができたと思います。
※他の活動につづく